ネット通販、有料放送の視聴、ネット証券、LineなどSNSを使った情報伝達などインターネットを使った生活が切っても切れない現代社会において、情報保持を含めた通信の安全性が重要な課題となっています。
その観点において重要な役割を果たすことになるのがVPNサービスなのですが、重要だけに様々な会社が様々なサービスを提供しており、さてどこのサービスが最適なの? の判断をするのが難しいことと思います。
当サイトでは、まずはVPNとは何なの? の解説からはじめ、VPNを提供する各社のサービス内容を比較しながらユーザーの皆さんのご利用環境、使用目的に合った最適なツールをご紹介致します。
VPNサービスとは
VPNとは”Virtual Private Network”の略で、日本語に直訳すると「仮想専用線」という意味になり、共有のインターネット回線と比較してセキュリティが高いものになります。それに伴い共有のインターネット回線を仮想的に独立した専用回線であるかのように扱ったものをVPN接続と呼びます。VPNサービスとは、そういったVPN接続を提供するサービス全般を指します。
例えば、商業施設や空港などで誰でも使用し得るフリーWi-Fiを利用する際、インターネット環境の安全保持を図る目的でこのシステムが活用されます。
その他にも、日本国内の環境では接続できないサービスを利用する際、あるいは規制のより厳しい海外において通常回線では利用できない日本のサービスを利用したい場合、このシステムを活用し利用可能なものとすることができます。
VPNサービスを利用するメリット
では、VPNを使うとどの様なメリットがあるのか? 以下にVPNサービスを利用することで得られるサービス、メリットについて具体的に解説していきます。
海外から日本のサービスにアクセスできる
仕事の関係、あるいは旅行で外国に滞在している際もネットを使って何かしらの作業をする、というのはよくある光景かと思います。いくつか挙げられる事例の中でも最も大きなニーズと言えば、「動画配信サービスの視聴」これになるでしょう。日本国内で視聴者数の多いAmazon PrimeやNetflix(但し滞在国の規格であれば視聴可)などほぼすべての配信サービスは著作権者との契約で海外では視聴できません。
その他にも旅行先などで暇つぶしを兼ねてスマホを使ったオンラインゲームを楽しまれる方なども多くいらっしゃると思いますが、一部のゲームは海外ではアクセスできなくなります。ショッピング好きの方に人気のフリマサイト・メルカリ、こちらも海外への発送は禁止行為になっています。PayPayなどアプリを使った電子決済も海外ではご利用になれませんね。ざっと挙げただけでもこの様な不便なシチュエーションが出てくる訳ですが、これらがVPNによって利用可能になるのです。
フリーWi-Fi利用時のセキュリティを守れる
今や諸外国においても、空港やホテル、ショッピングモールなどでフリーWi-Fiが利用できるケースが多く何かと便利ではあるんですが、フリーで利用できるものだけに情報の漏洩などが気になりますよね。SNSのログイン情報やクレジットカードの個人情報、とりわけビジネスユースでご利用になられる場合、大切な顧客情報が漏洩などということになると企業のコンプライアンスに関わる一大事となってしまいます。この様な懸念がVPNサービスを使うことにより解消されいつでもどこでも快適にインターネットをご利用になれます。オンラインにおけるセキュリティー強化、これこそがVPNの根本的な存在意義なのですから。
VPNサービスを利用するデメリット
それまでできなかったことが可能になる便利なVPNサービスですが、残念ながら万能という訳には行きません。ここではVPN回線の弱点、注意点などを挙げておきます。
情報の漏洩を完璧に防げる訳ではない
仮想の専用回線であるVPNは、暗号化することにより通常の回線より安全性が高まることは間違いないのですが、自宅やオフィスのインターネットでVPNを使ってもマルウェアの侵入やサイバー攻撃などから100%防衛できるものではありません。公共FreeWifi経由でVPNを使った場合もなおさらです。
また各社が展開するインフラのセキュリティーレベルに差異があることも事実であり、単純に初期設定がうまくいっていないという人為的なミスによりセキュリティーが脆弱になっている、というケースもあり得ます。
通信速度が遅くなることがある
VPN経由で接速した場合に、接続中のインタネット回線速度よりも遅くなることが一般的です。セキュリティのためやVPN経由でないと接続できないサイトアクセス以外のVPN接続が不要なサイトに対しても接続が遅くなることになります。
VPNサービスを選ぶポイント
複数の会社がVPNサービスを展開する中、さてどこの会社のものを選択すれば良いか? について、ご利用になられる方の使用目的や用途ご利用になられる環境に相応しいもの、そして使用料金などを比較検討することになるかと思いますが、ここではその一助となるようなポイントをいくつか挙げていきたいと思います。
利用目的を明確にする
インターネットの利用状況は、年齢・職業・国内在住か国外滞在かなどによってかなり差異のあるものかと思います。
グーグル(Google)など検索エンジンを使って調べものをする、海外旅行時の情報収集に利用する、Eメールやオンラインストレージを使って取引先に文書や関連資料を送付するなどというのはよく見られる使用状況でしょう。取引先に機密情報を送付する際、セキュリティの保持が重要な課題でありその場合無料のVPNを使うのではなく有料のサービスを契約するのが望ましいと言えるでしょう。テキストのみの送付であれば通信速度はあまり重要ではありませんが、動画など大容量のデータをやりとりする機会が多い方は通信速度のより速いVPNを選ぶ必要があります。
また、海外でVPNサービスをご利用になられる場合は、その国にVPNのサーバーがない場合サービス自体をご利用になれない可能性が高くなります。よって、ご利用になられるVPVサービスごとにサービスロケーション情報の確認をとる必要があります。
この様に、VPNをどの様な目的でどの様な環境で利用するのか? をあらかじめ明確にしたうえで各社のサービスを比較するのがよろしいかと思います。
ノーログポリシーがあるかを確認する
各社が展開しているVPVサービスの中にノーログポリシーという仕様があります。ノーログポリシーとはすなわち、ログ=IPアドレスの履歴を残さないということ。つまりノーログポリシーとは使用者の使用履歴を残しませんよという宣言と同義であり、これにより使用者のプライバシー保護や情報流出を防ぐ重要な手立てとなります。しかしながら、何がログに当たるのか、という明確な定義が存在する訳ではなくあくまでサービスを提供する側の判断=ポリシーに沿うものとなります。ですので、契約の際ノーログポリシーの詳細、つまりどのログが保持されどのログが保持されないのか、利用規約やプライバシーポリシーをよく確認する必要があります。ノーログポリシーです、と書かれているもののログの保持詳細について明記されていないサービスはあまりお勧めできません。
サポート体制の充実度をチェックする
VPNサービスは海外に拠点を置いて運営しているものが多いのが現状で、会社によっては公式サイトの表記が英語のみ、というものもまま見られます。トラブルが発生した際日本語で対応してくれるサポート体制が整っているか、というのは事前によく調べておくべき要件であり特に海外生活に不慣れな方や言語に不安のある方はたとえ料金が張ったとしても日本製のVPNサービス一択、とされても良いかもしれません。
更には、24時間対応してもらえるのか? サイト内のチャットで応対してくれるのか? それとも問い合わせフォームからの問い合わせか? など詳細もよく確認しておくのがよろしいでしょう。
主要VPNサービス会社7社の紹介
ここでは、VPNサービスの活用を検討されている方に向けて各社が展開しているサービスについてその特徴、価格など各々の優位性を挙げながら「当サイトお勧め7選」として紹介していきます。比較検討の一助になれば幸いです。
1. NordVPN(ノードVPN)
NordVPNはTefincom & Co., S.A社がパナマで運営しているVPNサービスです。
全世界にいくつかあるVPNサービス会社のなかでも最大手のひとつであり、2つのVPNサーバーを経由するというこの会社独自の強固なセキュリティ機能が特徴です。
計59カ国に5000以上ものサーバーが置かれており、通信速度の速さも申し分ありません。さらに、ひとつのアカウントで6台までデバイスが登録できるというのが特徴です。これは複数の社員が海外へ長期出張するといったケースで非常に有用となります。
料金プランは1ヶ月・1年・2年という期間があり、それぞれスタンダード・プラス・コンプリートとプランが分かれています。例えばスタンダード2年間の長期契約では、1ヶ月あたり400円以下と非常にリーズナブルにVPNサービスを利用することができます。
NordVPNはセキュリティの高さを重視される方、料金を安く抑えたい方などにおすすめのVPN サービスと言えるでしょう。
料金(税抜) | スタンダードプラン | プラスプラン | コンプリートプラン |
1ヶ月プラン | 1,510円/月 | 1,620円/月 | 1,780円/月 |
1年プラン | 620円/月 | 730円/月 | 890円/月 |
2年プラン | 390円/月 | 500円/月 | 660円/月 |
ノーログポリシー | あり |
無料体験 | 30日間返金保証 |
サポート体制 | 24時間365日(日本語対応可) |
運営会社 | Tefincom & Co., S.A |
公式サイト | 【Nord VPN】 |
2.ExpressVPN(エクスプレスVPN)
ExpressVPNは、Express VPN International Ltd.という英領ヴァージン諸島にある会社が運営しているVPNサービスです。
ExpressVPNの最大の特徴はその通信速度の速さです。また、セキュリティに関しても他社と比べて強固なものになっています。全世界的に知名度が高い老舗のVPNサービスなので、初めてVPNサービスを利用する方にとっても使いやすいサービスと言えます。
料金は12ヶ月で契約すると約1,144円/月と少しお高くなりますが、その分通信速度の速さやセキュリティの高さを必要としている環境では無類の効果を発揮します。
ExpressVPNは、ランニングコストに制限のないビジネスユースの方などにおすすめのVPNサービスと言えるでしょう。
引用:ExpressVPN
料金(税抜) | |
1ヶ月 | $12.95(約1,780円)/月 |
6ヶ月プラン | $9.99(約1,373円)/月 |
1年プラン | $8.32(約1,144円)/月 |
ノーログポリシー | あり |
無料体験 | 30日間返金保証 |
サポート体制 | 24時間365日(日本語対応可) |
運営会社 | Express VPN International Ltd. |
公式サイト | ExpressVPN |
3.スイカVPN
スイカVPNは、株式会社MAJ Techという日本の会社が運営する日本国産のVPNサービスです。
スイカVPNの他にない絶対的な優位点は、中国での利用に強いことです。本来中国では使えない日本のサービスに中国国内でアクセスできることを売りにしているVPNサービスであり、中国国内でも日本と同じような環境でネットを利用したいという人におすすめです。しかし一方で、ノーログポリシーの記載はなくセキュリティが高いとは言えません。
料金は長期契約の割引率が他と比べて低く2年プランで717円(税抜)と少しお高い価格設定となっています。しかし、1ヶ月プランや3ヶ月の短期プランは他のVPNサービスに比べてむしろ安く、それぞれ950円(税抜)、855円(税抜)となっています。
スイカVPNは中国で日本のオンラインサービスを利用されたい方、出張やご旅行など短期でVPNサービスを利用されたい方におすすめです。
引用:スイカVPN
料金(税抜) | |
1ヶ月 | $12.95(約1,780円)/月 |
6ヶ月プラン | $9.99(約1,373円)/月 |
1年プラン | $8.32(約1,144円)/月 |
ノーログポリシー | 要問い合わせ |
無料体験 | 2週間無料 |
サポート体制 | メールフォーム |
運営会社 | 株式会社MAJ Tech |
公式サイト | スイカVPN |
4. Glocal VPN
Glocal VPNは、株式会社グローカルネットという日本の会社が運営する日本国産のVPNサービスです。
Glocal VPNの特徴は「視聴可能動画サイト最大級」を謳っていること。多くのVPNサービスを提供している会社が使えるサービスをはっきりと言及していないことが多い中、Glocal VPNの公式サイト内には利用可能な動画サイトが明記されておりそれだけ扱っている数に自信があるということなのでしょう。その他メリットとしては、日本の通信企業らしく日本語でのサポート体制が敷かれていること、7日間お試し期間が設けられているのでその間に使用感を確認できるということが挙げられます。
料金は1ヶ月990円(税込み)、12ヶ月契約で779円/月(税込み)とお手頃な料金プラン、在宅で動画視聴をメインにネットを利用されるファミリー層などにお勧めです。
引用:Glocal VPN
料金(税込) | |
1ヶ月 | 990円/月 |
6ヶ月プラン | 825円/月 |
1年プラン | 779円/月 |
ノーログポリシー | あり |
無料体験 | 7日間無料 |
サポート体制 | 24時間365日(日本語対応可) |
運営会社 | 株式会社グローカルネット |
公式サイト | Glocal VPN |
5.セカイ VPN
セカイVPNは株式会社インターリンクという日本の会社が運営する日本国産のVPNサービスです。
セカイVPNの一番の特徴は、圧倒的な無料体験期間の長さ。他のVPNサービスが30日間返金保証や2週間無料なのに対して、セカイVPNはなんと2ヶ月もの間無料でお試し利用することができます。サポート体制も日本語でのサポートが充実しているので初心者でも気軽に試すことのできるVPNサービスです。ただマイナスポイントとして、ノーログポリシーの記載がありませんので、機密情報などを扱う業務内でのご利用は控えた方が良いでしょう。
料金は1ヶ月1,000円(税抜)となっており、長期契約による割引などはありません。
セカイVPNは、海外で日本のサービスを利用されたい方や海外限定のサービスを利用されたい方におすすめです。
引用:セカイVPN
料金(税込) | |
1ヶ月 | 1000円/月 |
ノーログポリシー | 記載なし |
無料体験 | 2ヶ月無料 |
サポート体制 | お問い合わせフォーム |
運営会社 | 株式会社インターリンク |
公式サイト | セカイVPN |
6.Millen VPN(ミレンVPN)
MillenVPNは、アズポケット株式会社という日本の会社が運営する日本産のVPNサービスです。
MillenVPNの特徴はとにかく低価格で利用できる国産のVPNという点であり、2年プランであれば月360円という破格の値段設定がされています。国内製品なので当然日本語でのサポートも充実しています。契約の際の手続きが海外のVPNサービスと比べてかなり簡単、というのもメリットでしょう。
MillenVPNはずばり、日本語を強く求める初心者の方におすすめです。
引用:Millen VPN
料金(税込) | |
1ヶ月プラン | 1,480円/月 |
1年プラン | 540円/月 |
2年プラン | 360円/月 |
ノーログポリシー | あり |
無料体験 | 1年、2年プランのみ30日間返金保証 |
サポート体制 | 完全日本語 |
運営会社 | アズポケット株式会社 |
公式サイト | Millen VPN |
7. Rakulink (ラクリンク)
Rakulinkは、株式会社DIRECT PROVIDER CO., LIMITED (ダイレクトプロバイダー)という香港の日系企業が運営するVPNサービスです。
Rakulinkが持っている他社にない機能の特長として、「日本IPアプリとそれ以外のアプリの自動判別機能を搭載している点です。これにより”一般のVPNのローカルアプリ利用時に発生しがちなVPN経由による視聴不具合や面倒な設定を回避できます”というものです。VPN経由接続はどうしてもネット回線が遅くなるというネガティブ点を補う、日本のIP以外のものを接続する場合VPNを選択しないというオートシステムは画期的と言えるでしょう。また、自社で独自に開発した端末を販売展開しており、ワンタッチでVPN利用できるのも特長で、これにより機械が少々苦手な方でも簡単にストレスなく操作できます。
日本国産VPN同様に日本VPNのみ対応しているので、海外に在住しながらご家庭でIP制限のかかった動画を視聴されるファミリー層などにお勧めのサービスとなります。
引用:Rakulink
料金(税込) | |
1ヶ月プラン | $13(約1,786円)/月 |
93日プラン | $10.33(約1,419円)/月 |
1年プラン | $8(約1,099円)/月 |
ノーログポリシー | 要問い合わせ |
無料体験 | 7日間無料 |
サポート体制 | 完全日本語(メール、フォームなど) |
運営会社 | ダイレクトプロバイダー |
公式サイト | Rakulink |
主要VPNサービス会社7社の比較表
上記にVPNサービスお勧め7社についてご紹介しましたが、ここではそれらを一覧できる様各々のサービスの特徴、価格など項目ごとにまとめました。お求めになる方のニーズに合わせこれらを比較検討したうえ、快適なVPNライフをお楽しみください。
VPN サービス名 | 特徴 | 年間費用 (最安価格) | ノーログ ポリシー | 無料体験 |
---|---|---|---|---|
NordVPN | 業界大手、強固なセキュリティシステム | 約5,148円~ | あり | 30日間返金保証 |
ExpressVPN | 世界規模の会社、通信速度の圧倒的速さ | 約15,100円~ | あり | 30日間返金保証 |
スイカVPN | 中国で利用可、短期契約でもお得 | 約9,464円~ | 記載なし | 2週間無料 |
Glocal VPN | 動画サイトに強み、日本語でのサポート体制 | 9,348円~ | あり | 7日間無料 |
セカイVPN | 無料お試し期間が長い、日本語サポートが充実 | 14,520円~ | 記載なし | 2ヶ月無料 |
Millen VPN | 利用料金の安さ、手続きの簡易さ | 約4,752円~ | あり | 1年、2年プランのみ30日間返金保証 |
Rakulink | IP自動判別機能搭載、 独自端末の開発販売 | 約13,188円~ | 要問合わせ | 1週間無料 |